
- 今敏監督 追悼企画 ー
2010年8月24日。アニメ映画監督・漫画家の今敏氏が亡くなられました。
映画に詳しい方であれば、「Perfect Blue」「千年女優」「東京ゴッドファーザーズ」「パプリカ」のいずれかは耳にしたことがあるのではないでしょうか?全て今敏監督の作品です。いずれも本当に素晴らしい映画ですので、未見の方はぜひご覧頂きたいと思います。
4作品のうち、唯一のコメディー作品「東京ゴッドファーザーズ」を今回はレビューしたいと思います。
お話を一言で説明すると、「3人のホームレスが赤ん坊を拾って、親元に返すべく奮闘する」という話です。
そしてその赤ちゃん「清子」の名付け親になることから、東京ゴッドファーザーズ(名付け親)というわけです。
自称・元競輪選手のギン(江守徹)、元ドラァグクイーンのハナ(梅垣義明)、家出娘のミユキ(岡本綾)の3人が、そのホームレスでそれぞれ事情を抱えており、そのためにホームレスになっているのですが、清子を助けることで、最終的には帰る場所を見つけます。
ハナとギンのやり取りも面白く、というか特にハナの顔芸はアニメとは言え素晴らしいです。
ハナの名言「清子は神様の使い、私達はその下僕」、赤ん坊が生まれると身にしみる言葉だと思いませんか?
音に関しては、全体的に可もなく不可もなくですが、ヤクザの組長が狙われるシーンの拳銃の音はかなりリアリティのある音でした。また、エンディングテーマの「No.9」がいいです。ムーンライダースのゆるい感じがこの映画のエンディングにはとても合っていて印象的です。
今敏監督には、もっとたくさんの傑作を作っていただき、日本を代表するアニメ映画監督になっていただきたかったですが、本当に残念です。
それでは良い音をお楽しみください。