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BASSONICで聴く映画 第26回 (ダークナイト ライジング)

勝手にクリストファー・ノーランWeek 第6弾は「ダークナイト ライジング」です。

初見で劇場で見た際には、「ダークナイト」の続編を期待していたのですが、どちらかというと「バットマン ビギンズ」の続編と感じ単なるスーパーヒーロー映画に戻ってしまった感が強く、どうにも盛り上がれなかったのですが、こうして連続で3部作を見てみると「ダークナイト ライジング」は、ブルース・ウェインの物語にケリをつけ、彼を救う話という位置づけだったのだと理解しました。

 

「ダークナイト」では愛するレイチェルを失い、殺人犯の汚名まで着て街を救おうとしたわけですが、そのおかげで心身ともにボロボロの状態で8年が過ぎたところから始まります。

ハービー・デントの名前を関した法が制定され、ゴッサムはバットマンを必要としない、組織犯罪のない街になっていました。しかしゴードン本部長はハービー・デントを称えることへの良心の呵責に耐えかねた状態で、あるイベントで真実を話し辞任しようとすらしていました。

そんな折、ウェイン邸にメイドとして忍び込んだセリーナが、ブルースの指紋を盗みだし、それをきっかけにバットマンとベイン率いる傭兵部隊との、今度はゴッサムシティ全体を巻き込んだ戦いとなります。

 

個人的にかもしれませんが、この手のスーパーヒーロー物で、敵の行動原理が納得できるかどうかと言うのは重要だと思います。今回のベイン達が何をしたいのか?「ゴッサムを破壊したい」死ぬかもしれないリスクを負ってまでそんな行動をしてしまう理由が、一応説明されますが、ピンとくるものが無かったんですね。

 

映像的には飛行ビーグル「バット」とキャットウーマン(アン・ハサウェイ)の活躍が盛り上げてくれます。

でも流石に「バット」は飛ばなそうなデザインなので(実際吊ってただけだそうです)、これまでのバットモービルや、バットポッドのように実際に動かしての活躍シーンが見れなかったのは残念です。

キャットウーマンに関しては、ネタバレになりかねないので是非御覧になってお確かめください。

 

さて音です。映画館で見たときには、常に重いBGMが鳴っている印象でした。BASSONICのような小型スピーカーにはそれだけで厳しいのですが、

  • BGMの重厚な音が良かったです。さすがに映画館の大型スピーカーのような低音はでていませんが、十分に重厚感は出ていると思いました。
  • ベインが隠れている下水での銃撃、爆発音が良かったです。
  • 証券取引所襲撃ではマシンガンの音が凄まじいです。
  • 「バット」の登場時の飛行音は、素晴らしい音が出ていて、本当に付近をあんなヘリが飛んでいるかのようでした。
  • ベインのつぶやきではないですが、アメフト開幕の歌の声がきれいです。
  • アメフト開始時の爆発の音が良かったです。BASSONICの限界まで頑張って重低音が出ている感じがしました。
  • 教会での銃撃戦の音のサラウンド感が良いです。
  • 警官隊と市民警察隊との戦いの最中の音が臨場感があって良いです。
  • 橋の爆破音は、BASSONICの限界か、今ひとつ迫力が感じられませんでした。

 いかがでしたでしょうか?厳し目の評価ですが、「ダークナイト」を見てしまうと、どうしてもシナリオの練り込みが足りない印象があります。もともと3部作として作るつもりは無かったそうなので、直接の続編を作る要素を断っておくことを優先したのかもしれません。

 

それでは良い音をお楽しみください。