
クリストファー・ノーランWeek第2弾はメメントです。
この映画の凄いところは、ネタバレなしのあらすじを読むと、どうせ主人公が犯人だろうと思うのですが、その可能性を残しつつも別の謎を提示し、グイグイ引っ張っていくところでしょう。
妻を殺した犯人を追う男レナード。しかし前向性健忘(発症以前の記憶はあるものの、それ以降は数分前の出来事さえ忘れてしまう症状)という記憶障害で、今自分が何をしているのか覚えていることができません。
これだけならミステリーにありがちな設定ですが、この映画を面白くしているのが、レナードの記憶が短期でクリアされてしまう性質を利用した現在から過去にさかのぼっていく見せ方です。最初は見ている方もワケがわからず、突然テディーという男が殺されてしまうところから始まり、徐々に記憶をさかのぼっていくことで、真相が見えてきます。
レナードは記憶が持たないため、ポラロイドにメモを書くことと、体にタトゥーを刻むことで記録を残すのですが、極めて断片的な情報しかない上に、どの登場人物も一曲ありそうな人物なので、メモやタトゥーも何らかのミスリードなのではないか?と思え、ついついストーリーにのめり込んでしまいます。
ミステリー好きならば必ずハマると断言できるくらい面白い映画です。音の確認のために見るつもりがガッツリ引き込まれて見てしました。
さて、音です。低予算映画のため、それほど凄い音が入っているわけではありませんが、
- 銃声が迫力があり、夜中に一人で見ているとビクッとしてしまうような爆音がなります。
- ステレオながらサラウンド感も良好で、電話がかかってくる時の音などは、その電話機の位置を感じ取ることができます。
- ドアが空けた時の音が後ろや、右など画面外から感じる事ができます。
- カーチェイスとかはありませんが、車の移動感も良く出ています。
いかがでしたでしょうか?ネタバレを避けるため、あまり詳しく書くことができないのですが、結末を知っていても面白い、珍しいミステリーになっていますので、未見の方は是非御覧ください。
それでは良い音をお楽しみください。