
皆さんは好きな映画監督を挙げろと言われて誰の名前を上げるでしょうか?2000年以降最も活躍の目覚ましい映画監督の一人、クリストファー・ノーランを上げる方も少なくないと思います。
9月に「Tenet」の日本公開を控え、映画館などでクリストファー・ノーラン祭りが始まっています。私もクリストファー・ノーランの作品が大好きで、今週は勝手にクリストファー・ノーラン映画Weekとしたいと思います。第一弾は「インターステラー」です。
主演のマシュー・マコノヒーも、「コンタクト」(こちらも素晴らしいSF映画です)以来、好きな俳優さんです。そしてヒロインがアン・ハサウェイと、なんとも完璧な布陣です。
近未来、地球が環境異変の影響で食糧難となり、人類滅亡のカウントダウンが進んでいた。元宇宙飛行士のクーパー(マシュー・マコノヒー)の娘マーフィーは、自分の部屋の本棚から本が勝手に落ちる現象を幽霊の仕業と信じていたが、ある時クーパーはそれが重力波を使った2進数のメッセージではないかと気づく、そのメッセージを解読した場所に行ったクーパーとマーフィーは、最高機密に触れたとして拘束される。
その場所はすでに解体されたNASAで、NASAは”彼ら”によって作られたワームホールを使って、移民のための惑星探査の先遣隊をすでに送り出しており、クーパーに第2の地球となる惑星を探し出すミッションのパイロットになるよう依頼するのだった。
マシュー・マコノヒーとアン・ハサウェイとほか2名で旅立っていくのですが、それだけではなくTARSってロボット(写真右)が出てくるんです。これが人型じゃなくて4つの直方体を組み合わせたデザインで、左右の外側の直方体を足代わりにして移動するんです。さらに人間らしい受け答えができて、宇宙兄弟に出てくるロボット「ブギー」みたいな性格で、時にはウソをついたり、クダラナイジョークをいうヤツで、最終的には凄く良い相棒になってくれるんですね。正直こんなAIが近未来に実現できるとは思えませんが、ぶっちゃけペッパーやアシモより実用性が高そうで好きなんですよね。
ロケット(レインジャー)の発射シーン〜母艦エンディランスのドッキングなども、最近はISSなどの映像もインターネットで見れたりするためか、非常にリアリティがあります。
さらに科学公証に忠実な宇宙やブラックホールの描写なども見応えがあり、SF映画の醍醐味を味合わせてくれます。
ウラシマ効果や特異点など科学的に正しい宇宙観を上手く取り入れ、また、パニック時の人々の行動、それに対する勇敢な人々の行動、なにより父娘の絆などストーリー的にも非常にみどころの多い映画です。
さらに終わり方も少しファンタジックですがカッコ良く、ヒロインを助けに単身飛び立っていくマシュー・マコノヒーがなんとも言えず良いです。
個人的にはこれまで見たSF映画の中のベスト1です。
次は音の感想です。
- のっけからテスト飛行の爆音が鳴ってくれます。とても小型スピーカーの音とは思えません。ドローンの風切り音も鋭く、重いです。
- レインジャーの発射シーンも相当な迫力で、ロケットエンジンの爆音が素晴らしいです。
- 最初の星、突入時の振動音、旋回時の風の音もリアリティがあって良いです。
- 波に飲まれた時は、流石にもうすこし重低音がほしい気がしますが、サラウンド感は良好で波に包まれている感じを味わえます。
- ブラックホールでのスィングバイ時は、さすがにBASSONICでは低音不足というか、若干迫力不足ではありますが、それでもロケットの轟音が鳴ってくれます。
- これはスピーカーの話ではありませんが、宇宙空間では空気がないので効果音がしないのが、この映画のいいところですね。
- BGMは全体的にパイプオルガンの音が多いですが、BASSONICは上手く鳴ってくれます。この世界観にはパイプオルガンが非常に上手くマッチすると思いました。
いかがでしたでしょうか?すこし上映時間が長い映画ですが、クリストファー・ノーランの映画の中でも特に素晴らしい作品の1つだと思いますので、是非一度は見ていただきたい映画だと思います。
それでは良い音をお楽しみください。