半年ほど時間が空いてしまいましたが...「自作スピーカーにハマったきっかけ その2」のつづきです。
当時のイーディオは、秋葉原の古びた雀荘の跡地?の2Fにあり、流石に入って大丈夫なのか?と不安を覚える感じの佇まいでした。当時の2ちゃんとかでも「雀荘」とか呼ばれていたはずです。
意を決して階段を上がって入ると、所狭しと自作スピーカーや自作アンプなどが造作に置かれた研究室のような光景がそこにはありました。そして何よりデモされていた音!アルミ削り出しの見るからに重そうなアンプから、無骨さすら感じる見た目のスピーカーから出る音は、これまで聞いたどのオーディオよりも解像度が高く、その場の空気を濃密にさせるような色気のある素晴らしい音でした。
一聴しただけで深く感動し、「頑張ってこのスピーカーを作ればこんな音が手に入るんだ!」と思ったものです。
いても立ってもいられず、その時デモされていたスピーカーのユニットが、キットとして販売されていたので、スピーカーネットワークと合わせて購入。一応スピーカーの箱の設計図のURLも教えてもらいながらも、少しコンパクトに作りたくて、当時公開されていたスピーカー設計のサイトを駆使してなんとか再設計をし、設計した箱を今度は板の上で展開し、面付け図を作成。
次はホームセンターへ行って、面付け図を元に18mmのMDFを切ってもらい、ホクホク顔で帰路に付いたものです。
切り出してもらった板材からスピーカーユニットや、スピーカー端子を取り付けるための穴を開け、木工ボンドで接着し、箱の形にしたら、色を塗り、スピーカーユニットとネットワークを取り付ければ完成です。今にして思うと非常に稚拙な作品なのですが、ステレオペアと、センター用1ch、サラウンド用(流石にこれは簡易的なスピーカーです)に2chと、当時の自分としては全精力を傾けて作ったものではありました。
初めて音を出したときは、感無量でした。イーディオでデモしていたような音とはかけ離れたものではあったし、「やっぱりそう上手くはいかないものだ」とも思いましたが、それまで家で聞いた音よりは格段に良い音ではあったし、セリフも聞き取れる。何より右も左も分からない素人が2ウェイの動作するスピーカーを作れたことに感激したものでした。
本日はここまでです。続きはまたいずれ掲載いたします。